下流社会 / 三浦展

下流社会 新たな階層集団の出現 (光文社新書)
下流社会 / 三浦展

なんかムカツクこの本。でも、大部分は真っ当な事を書いてんだよね。


しかし、コレが良く売れてるもんだねぇ。かつては一億総中流だったのが、コノ先上流と下流に極端に分かれるんだと。上流はこういう人で、下流はこういう人と、ひたすら分析してる本。この本を読んだ限りでは、どうやら俺は下流の要素いっぱいらしい(笑)
いわゆる我々団塊世代ジュニアから下は、戦後の頃のような貧しさを知らないから、「這い上がって、BIGになってやるぜ!」的根性がある人が少ない。だから、一部のホリエモン的なヤツ以外は「適度に自分らしく幸せならいいんじゃん?」的な人になっちゃうんだって。まぁ、なんとなくそれは解るし、将来的な収入格差の拡大は現実になると思う。しかし、この三浦さんは、その後者の人種がキライらしく「下流の人は収入が少なく、結婚も出来ず、自分らしさっていう言葉に弱く、コミュニケーションがヘタで・・」に始まり、しまいにゃ「下流の人はユニクロマクドナルドが好きで・・」とか余計な事まで書いて、みじめさを煽るんだよね。だからなんだよ、みたいな。
俺は「1億総中流!みんなモーレツ!モーレツゥ〜!」とか言ってた時代の方が、特異だったんじゃないかって思うよ。ホラ。例えは悪いけど、アリだって1部の働きアリしか労働してなくて、あとは遊んでるって言うじゃない。
まぁ俗に言う「勝ち組・負け組論」本なんだけど、アンケート調査を上手く使って「うお〜負けるかぁ!」とも素直に思うんだよね。その点では良い本なのかも。しかし、論拠となってるアンケートがものすごく胡散臭いんだよね。素人目でみても!サンプル少なすぎ。その辺を学問的な見地からガッチリつっこんでるレビューを読んでみたいね。統計学とか専攻してる文系女子大学生とかにお願いして。そう、女子限定で。もちろんメガネ着用は必須。