たまには読書感想文でも

戦争を知るための平和学入門 (ちくまプリマーブックス)
戦争を知るための平和学入門/高柳先男著

幼い頃に、母親がこんな事言ったのを憶えている。「なんで戦争なんかするんだろうねぇ。国と国との問題なんてスポーツで決着つければ良いのに」、と。学校ではさんざん「戦争は良くない事です。」と教えられたのに、なんで世界では戦争が絶えないのだろうと、子供ながらにも不思議に思ったものです。イヤイヤ。いまでも良く判りません、な俺にオススメの一冊。「平和な国際社会を作るにはどうすりゃいいの?」っていう視点から、トコトン研究しようじゃないかと言う学問「平和学」が生まれたのは、冷戦が始まる1950年代なんだそうな。この本の前半はその平和学誕生から現在までのおおまかな流れを追い、後半は、冷戦・印パ・コソボを具体例として解説しています。読んでみた感じ、1/3はなんとなく解ってたような事だったけど、理系のオイラでも平和学ってのが大体どんなもんか、読みやすくかたったんでスッキリ理解できました。割と平和の問題をザックリと科学的に扱う一面もあり新鮮に思いました。で、この本のホンスジとはズレた感想なんだけど、最後の方にホンのちょこっとだけ、著者の戦争体験談(小2の時に受けた豊橋の空襲の話)が出てたの。ソコ読んでリアルで戦争を体験した人の言葉はずっしりくるなぁと思った。この先こういう話に触れる機会もへるんだなぁって。